マイナンバー法、不正競争防止法、個人情報保護法というように、企業が所持する情報管理に影響のある法律の施行、改正が相次いでいます。今後は企業の大小にかかわらず、自社が抱える情報の取扱いにいっそうの注意が必要になることでしょう。
そこで講師に弁護士を招いて、正しい法的理解のもと、どのような情報管理を行なうべきか、現実的な対処法を解説します。
▲セミナーの様子
「会社が持つ個人情報や顧客に関する情報が外部に漏洩した時、会社は被害者であるだけでなく、
加害者であることを忘れないでください」
今回セミナーの講師である浅見隆行先生のこの言葉に、多くの受講者の方が「ドキリ!」としたに違いありません。
社員や退職者による個人情報・技術情報の漏洩事件が相次ぐなか、企業の情報管理体制へ向けられる世間の視線は年々厳しくなっています。
仮に個人情報を漏洩させた場合、過去の裁判例を見ると、その損害賠償額は1件当たり500円~5万円。漏洩したのがマイナンバーであれば、損害賠償額はより高額となることでしょう。
さらに、「情報管理が甘い会社」と世間からレッテルを貼られることで失うものは計り知れません。実際、退職者によるライバル企業への技術情報漏洩事件があった会社では、
「取引先が情報を預けなくなったことで仕事が減り、一時的に売上が2割も減少した例があります」(浅見先生)
一方、故意に情報漏洩させた社員等に損害賠償請求を行おうとするとき、ここでも問われるのは「情報管理のあり方」です。「営業秘密」とは名ばかりで、誰もが簡単にアクセスできる状態にあった情報を持ち出されたのであれば、損害賠償請求を認められることすら難しいかも知れません。
情報漏洩の加害者にならないために、また漏洩事件が起きてしまったときの被害を最小限にとどめるために、中小企業といえども情報管理体制を整えて運用することが不可欠です。
本セミナーでは、情報管理を(1)物理的管理、(2)技術的管理、(3)人的管理の3つの視点からとらえ、従業員、退職者、そして社外に対してどのように対処するかを具体的に解説していただきました。
「情報漏洩を防ぐには、まず、情報を漏洩させる可能性のある人間を情報に近づけないことです。情報管理は、人事の問題でもあるのです」(浅見先生)
企業の現場に詳しい弁護士だからこそ気づく、具体的な情報管理のポイントがわかるセミナーの模様は、お手元に届くDVDでぜひご覧ください。
(DVD収録時間:2時間51分19秒)