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パートタイム労働法見直しの方向性示す報告書が公表される

平成20年の改正パートタイム労働法施行から3年、厚生労働省が「今後のパートタイム労働対策に関する研究会報告書」を公表しました。この報告書では、パートタイム労働の課題と考えられる対策として、次のような項目が挙げられています。
■ 通常の労働者との間の待遇の異同

均等待遇の確保のために、パートタイム労働者を通常の労働者と同一と判断するための3要件(職務の内容、人材活用の仕組みや運用など、契約期間)にかかわらず、合理的な理由のない不利益取扱いを禁止することを検討すべきとしています。
フルタイム有期契約労働者への適用拡大の検討、均等待遇の対象とならないパートタイム労働者の待遇改善、職務評価の実施等も提案されています。

■ 待遇に関する納得性の向上

パートタイム労働者が説明を求めやすくする方策として、パートタイム労働指針に規定されている「待遇の決定にあたって考慮した事項の説明を求めたことを理由とする不利益取扱いの禁止」を法律に規定することなどが提案されています。

■ 教育訓練

パートタイム労働者に対するキャリア形成のための教育訓練は、法律等で義務づけるのではなく、むしろ事業主がパートタイム労働者の活用方針についての行動計画等を作成・実施することに政策的なインセンティブを付与して誘導していくことが考えられるとしています。

■ 通常の労働者への転換の推進

こちらも義務化ではなく、事業主自らが行動計画を作成し、そのなかで最終的に正社員へ転換するための措置を講じることを促進するアプローチが考えられるとしています。

■ パートタイム労働法の実効性の確保

都道府県労働局雇用均等室による勧告に従わなかった場合のその旨の公表や、過料を課す対象の拡大などの検討が考えられるとしています。
「社会保障・税一体改革」のなかで、非正規雇用者への厚生年金・健康保険制度の適用拡大も検討されています。今後の厚生労働省の動向には注目しておく必要がありそうです。

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