今回の計画では、知的財産総合戦略として、 (1) 知財イノベーション総合戦略
(2) 日本を元気にするコンテンツ総合戦略 の2つを掲げています。
(1)では、グローバル・ネットワーク時代に対応し、わが国の知財システムの競争力を高めるとともに、知財人材を加速的に育成・確保する「知財人材育成プラン」を強力に実行するとしています。また、国際標準化を含む総合的な知財マネジメントの実現により、世界に誇る技術力・デザイン力・ブランド力を最大限に発揮してイノベーションを創成し、国際競争力の強化につなげるとしています。
(2)では、コンテンツの世界展開を支えるデジタル・ネットワーク社会の基盤を整備し活力を取り戻すこと、クールジャパンの発掘・創造、発信、拡大・定着、基盤整備の好循環サイクルをより大きく早く回し、クールジャパン戦略のステージアップを図る、としています。
これらを実現するために、戦略実施の工程表には約200もの項目が掲載されています。たとえば「職務発明制度を始めとする知財管理の在り方の検討」は、次の工程が示されました。
・2012年度
職務発明制度に関する調査研究、関係団体との意見交換を通じて、当該制度の国内外の運用状況を分析し、望ましい知財管理の在り方について検討。 ・2013~2015年度
調査研究・意見交換の結果を踏まえ、引き続き職務発明制度を始めとした知財管理の在り方について検討し、結論を得る。この計画により、特許法、著作権法といった知財関連法の見直しも行なわれます。中小企業の知財武装に対しては支援策も準備される予定です。