■要綱仮案をまとめるにあたって検討された項目
このうち約款に契約としての拘束力をもたせる根拠規定を設けるなどの案が挙がっていた「28定型約款」については項目全体を保留とし、引き続き検討することとされましたが、その他の項目はほぼ原案どおり要綱仮案に盛り込まれました。
消滅時効について短期消滅時効が廃止される、保証債務について融資を受ける際の個人保証が原則禁止となるなど、企業の活動に大きな影響を及ぼすことが見込まれるので、今後の審議に注意を払いましょう。
女性活用の後押し
金融庁は「日本再興戦略」で示された女性のさらなる活用促進についての提言を踏まえ、積極的な女性役員登用の一助となるよう内閣府令を改正し、有価証券報告書等に役員の男女別人数と女性比率の記載を義務付ける予定です。
風営法の「本籍条項」を廃止
風俗営業者や深夜営業の飲食店など、風営法に関係するすべての営業者は、営業所ごとに従業者名簿を備えねばなりません。これまでその記載事項に本籍や国籍を求める、いわゆる「本籍条項」がありましたが、プライバシー配慮の観点から本籍条項を廃止する方針を警察庁が示しています。
土砂災害への対応強化
政府は大雨による土砂災害を契機に、土砂災害防止法を見直す方針を明らかにしています。都道府県が危険箇所を調査して警戒区域や特別警戒区域に指定する際、基礎調査を行なった時点で結果公表を義務付け、近隣住民の区域指定への理解を求め防災意識の向上を図ります。
「みなし仮設住宅」の活用
内閣府の被災者に対する国の支援のあり方に関する検討会は、災害救助法等を見直し、住宅を失った被災者に家賃分の現金を直接給付し、民間賃貸住宅を「みなし仮設住宅」として活用する方法を提言しています。
特色ある教育の実践への試み
文部科学省は地方公共団体が公立学校の運営を民間に委託し、民間のノウハウや人材を活かして特色ある教育を実践する「公設民営学校」の設置を特例として認める方向で、学校教育法等の見直し作業を始めました。