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中堅・大企業には男女間の賃金格差の開示が義務づけられています!

7月の総務豆知識

中堅・大企業には男女間の賃金格差の開示が義務づけられています!
最終更新日:2023年6月29日
現在、男女共同参画社会基本法に基づく「第5次男女共同参画基本計画~すべての女性が輝く令和の社会へ~」が展開されています。
「女性活躍・男女共同参画の重点方針2022(女性版骨太の方針2022)」では、第5次計画に掲げられた具体的な取組みは着実に実施するとしたうえで、第5次計画で決定した成果目標の達成や施策の実施に向けた取組みのさらなる具体化を行なうとともに、次の4つの事項に取り組むとしています。
  1. 女性の経済的自立
  2. 女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現
  3. 男性の家庭・地域社会における活躍
  4. 女性の登用目標達成(第5次男女共同参画基本計画の着実な実行)
このなかの「1.女性の経済的自立」では、男女間賃金格差への対応の一環として、女性活躍推進法に基づき、企業に対して男女間の賃金格差の開示が義務づけられています。
以下、情報開示義務の詳細をみていきます。

①開示の単位
情報開示は、連結ベースではなく、企業単体ごとに行ないます。持株会社も、当該企業について開示を行ないます。

②賃金の差異の開示方法
男女の賃金の差異は、全労働者について、絶対額ではなく、男性の賃金に対する女性の賃金の割合で開示します。
加えて、同様の割合を正規・非正規雇用に分けて開示することも求められます。
また、「男女の賃金の差異」の数値だけでは伝えきれない自社の実情を説明するため、より詳細な情報や補足的な情報を公表することができます(事業主の任意)。

③対象事業主
常時雇用する労働者301人以上の事業主が、開示義務の対象です。
常時雇用する労働者101人~300人の事業主については、今後の状況等を踏まえて検討が行なわれます。

④有価証券報告書での開示
金融商品取引法に基づく有価証券報告書の記載事項についても、女性活躍推進法に基づく開示の記載と同様の開示が必要です。

⑤開示の時期
前事業年度の実績を、新たな事業年度の開始後おおむね3か月以内に開示(公表)する必要があります。

2023年07月の「総務豆知識」トピックス